あなたは自分のことを内向的な人間だと思っていますね?
『えっなんでわかるの?』
と思いましたか?
私もそうだからです。
さらにいうなら、
「私が外向的な人間だったら、もっと行動力があれば…」
こんなことを考えていませんか?
どんな人も行動力がなければ今いる自分の立場をかえることはできません。
私も今でこそ毒親と離れた生活がおくれていますが、準備をしている間はほんとうにほんとうにつらかったです。
お金は貯まるのはゆっくりだし、給料日がくるたびに
『行動したいのに!まだ全然たりない』
『私に行動力がないからなのかな…』
とか色々ガックリきたのを覚えています。
自分のことを変えるのも難しいですが、自分の周りの環境をかえるのってもっと大変ですよね。
「行動するのは怖いけど、行動しないと…」
そう思って気持ちが焦っていませんか?
そんな人にオススメしたいのが『内向型人間が無理せず幸せになる唯一の方法』という本です。
最初におさえておきたいこの本の注意事項
結論からいうとこの本のタイトルは嘘です。
「えっ?」
と思われたかもしれません。
正しくいうなら
内向型の人が無理をせず幸せになるにはこうしたほうがいいかもしれない
という内容の本です。
読むとわかるのですが、タイトルと本の内容がちょっと違います。
(原題は『Quiet:The Power of introverts in a World That Can't Stop Talking.』訳すると『静か:話すのをやめられない世界の内向性の力』といいます。まったくちがう!)
話は脱線しますが、本っていいきった表現のほうが人に受けるんですよ。
だから”唯一の方法”なんていうタイトルにしてあるんでしょうね。
話を戻しますがこの本は『内向的な私にあう唯一の方法があるの…?』と期待して読むとかなりがっかりします。
私がそうだったので(笑)
一応この本の終盤で”幸せになる唯一の方法”は解説してありますが、
『ガラリと変わる魔法の方法!』
『この職業が向いてます!』
とかそういったことは書かれていません。
「じゃあこの本はよくない本なの?」
そういわれたらそうではありません。
この本は
- 内向的な人間についてほとんどの人が勘違いしていること
- 敏感な人たちはどうして敏感なのか
- 内向型の人たちが外向的になる条件
について様々な研究から引用し、解説している本です。
ようするに自分への理解が深まる本です。
この記事ではざっくりわかりやすく解説しますので、興味をもったら買って読んでみてください。
内向型の真の強みとは
私をふくめほとんどの人が
『画期的な開発やアイデアを生みだした人は外向的(社交的)なんじゃないか』
と思っています。
もちろん「そう思ってないよ!」と反論する人もいるとは思いますが…
この本のなかであげられている内向的な有名人としては
- ルイス・キャロル(不思議の国のアリス著者)
- アイザック・ニュートン
- ラリー・ペイジ(グーグルの創設者)
- スティーブン・スピルバーグ映画監督
などです。
ちょっと意外ではありませんか?
特にグーグルの創設者の人っていかにも外向的でないといけないイメージがありますよね。
スピルバーグ監督にいたっては映画監督なのに内向的なの?と思ってしまいますよね。
実はそんなことはなくってこういった人々は、「若いときは内気で孤独だった」とよくいっているそうです。
内向的な人々にはある共通点があるそうです。
それは豊かな創造性です。
あなたも自分のことは内向的でうじうじして行動力がない人間だと思っているかもしれませんが、他の人にはない感覚をもっているのです。
これは私の考えですが、それをどのようにして表現していくかが課題なのではないかと私は思っています。
ほとんどの人が表現しないで抱えたままで終わりしますからね。
おそらく上で紹介した有名人たちは表現することを諦めなかった人々なんでしょうね。
あなたも毒親もちで苦しんでいると思いますが、それだけ人の立場になって考えられる人間なんですよ。
独りよがりの物語より、読者や受け手の気持ちにそっていける物語や創作物って受ける気がしませんか?
あなたはそういったもののほうがむいていると思いますよ。
まあそれをどうやってやっていくかが問題なんですけどね。
HSP(敏感な人)ってどうして敏感なの?
あなたはHSPですね。
私もそうなので敏感な特性というか体質というか…色々悩まされています。
とくに私の場合は音が超敏感です。
あなたも同じように人に顔色を伺うのが得意すぎて疲れてしまったり、大きな音が苦手であったり、
実は赤ちゃんのころからそういった敏感な反応がある人は内向的な性格になりやすいことが、アメリカのハーバード大学の達心理学者のジェローム・ケーガンらの研究によってわかっています。
45分観察すれば、その子が外向的になるか内向的なわかるそうです。
ケーガン教授の研究では主に2グループの赤ちゃんにわかれたそうです。
- 初めてみたものにたいして手足を動かしたり泣いたりした赤ちゃん
- 初めてみたものにたいして無反応もしくは落ち着いたままの赤ちゃん
さらに赤ちゃんが成長したあとの性格も調査すると、
- 激しく反応した赤ちゃん→内向的な性格
- 落ち着いた反応をした赤ちゃん→外向的な性格
というふうにわかれていたそうです。
どうしてこんなに赤ちゃんの性格が違うのでしょうか。
原因としては扁桃体という人間の脳の『感情のスイッチ』を担っている部分が、反応が敏感な赤ちゃんのほうがより激しく反応しやすいからだ、とこの本では解説されています。
私は個人的に生まれつきの性質もあると思いますが、毒親といういつ機嫌が悪くなるかわからない存在が近くにいるがゆえに、敏感にならざるをえない環境というものも大きく影響していると思います。
親の機嫌をとるのってめっちゃ大変ですし、疲れますよね。
生物として生き残るために扁桃体が変化していったこともあると私は思います。
毒親と扁桃体についてはこちらの記事▼でもくわしく解説しています。
ざっくりまとめるとこんな感じでこの本ではHSPについて解説しています。
翻訳本にしては研究内容などがわかりやすくて読みやすかったです。
この内容は本書のP101前後に詳しくかかれているので興味のある方はどうぞ。
内向型が力を発揮できる条件とは
内向型の人はある条件をそなえると素晴らしい行動力をみせることがあります。
(おそらくこれがこの本のタイトルの”内向型人間が無理せず幸せになる唯一の方法”の部分にあたります)
結論からいうと、内向型の人は自分が大事に思っている仕事や、愛情を感じている人々、高く評価している物事のためならば外向型のようにふるまうことができます。
ちょっとこころあたりはありませんか?
好きなアイドルのために1人で飛行機にのって遠征したり、知らない人に話しかけたり…普段のあなたなら絶対にできないことをしたことはありませんか?
私も毒親から離れるとき離れることも嬉しかったのですが、それ以上に東京でひとり暮らしできることが何よりも嬉しかったんです。
都会に住んでみたい、という小さいころからの夢がかなったのですからね。
人にはしょうもない夢だといわれましたが、ど田舎暮らしの私にとってはとても大切な夢でした。
あなたも毒親から離れたいと思ったら、本当は離れられるだけの行動力があるのですよ。
ただお金がなかったり、コロナのせいで思うようにいかなかったり、いますぐに行動できないだけです。
もう1度いいます。
あなたは毒親から離れることはできます。
この内向型人間の力については本書のP210ごろに詳しくかかれているので興味のある方はどうぞ。
考察:環境はめっちゃ大事だよ
いろいろいいましたが、私は環境がめちゃくちゃ大事だと思っています。
どんなにいいことをしても毒親はやる気を根こそぎ奪っていく除草剤のような存在です。
あなたがどんな人間かは毒親から離れたときにわかることです。
今毒親と一緒にいるからって
自分は存在価値のない、はやく消えたほうがいいやつだ
なんて思わないでくださいね。
今のあなたはまだ本当のあなたではありませんよ。
行動をおこす力を吸いとられているんだ、という認識にしましょう。
かといって環境を変えるためにも毎日コツコツお金をためたり、仕事にいったりすることはとても地道な作業です。
つらいときもあるでしょう。
私もそうだったのでわかります。
心がポッキーみたいなおれまくりました。
それでもやっぱり毒親から離れたかったですね。
環境をかえるために、小さな行動を起こしてみましょう。
小さな行動をもう起こしている人は継続できるように、時には休みをとりながら前に進んでいきましょうね。
あなたには行動力がありますよ。
もし気になったらぜひこの本を読んでみてくださいね。
本の著者のスピーチの動画がこちら
2012年の動画ですが、この本の著者スーザン・ケインのスピーチ動画をみつけました。
本を読むよりわかりやすいかも?と思ったのでリンクを貼っておきます。
本に書いてありましたが、この方はスピーチが大の苦手で直前になると前の晩から何度もこの世から消えたいと思ったそうです。
この動画でみる限りはぜんぜんそんなふうにみえませんけどね!
締め
内向型人間が無理せず幸せになる唯一の方法についてレビューしました。
自分なんて行動力がない、と思っている方に読んでほしい本です。
私もそう思っていた時期があったなあと今なら思います。
単純にあなたに足りないのは経験です。
大きな経験をするときは入念な準備が必要です。
今はその準備期間なんだということは忘れないでくださいね。
また私はこちらの記事にも役に立つ本についてまとめていますので興味があったら読んでみてください。